住まいづくり 2025-07

暑さから家族を守る家づくり

近年、異常気象の頻度と強度が世界中で増加しています。2024年は、世界平均気温が観測史上最高を記録。日本も例外ではなく、各地で猛暑日(最高気温35℃以上)が続きました。石川県でも気温の上昇傾向は明確です。気象庁の観測によると、たとえば金沢市の8月の平均気温は、1980年代はおおむね26〜27℃台だったのに対し、近年は28℃を超える年が増加。さらに、真夏日(30℃以上)の年間発生日数も増加傾向にあり、「暑さ」は確実に住宅環境に影響を及ぼす要因となっています。

 

■家の中でも油断できない「熱中症」リスク

「熱中症は外で起こるもの」と思っていませんか? 実はそうではありません。熱中症の約4割は住宅内で発生しているという厚生労働省の調査があります。

特に、在宅時間が長い家庭は日中に室温が上昇することで、熱中症のリスクが高い傾向にあります。石川県のように気候の寒暖差が大きく、築年数の多い住宅では、断熱性能が不足した住まいに熱がこもりやすいことが要因の一つです。

しかも、「節電のために冷房を控える」「窓を閉め切っていて風が通らない」などの生活習慣が重なると、知らぬ間に体温が上がり、気づいたときには重症化しているケースも少なくありません。

 

■実は夏にも弱い? 断熱対策の盲点

日本の住宅はこれまで、「冬の寒さ対策」には力を入れてきたものの、「夏の暑さ対策」は後回しにされがちでした。

特に石川県では、冬の積雪や寒冷対策として気密性を高めた住宅が多い一方で、夏場にこもった熱や湿気をうまく逃がせない家が少なくありません。新築を計画する際には、四季を通じて快適な住環境を考える必要があります。

 

■暑さ対策のカギは「窓」

室内の熱の出入りのうち、約7割が「窓」からと言われています。つまり、窓まわりの性能を高めることで、住まい全体の快適性が大きく向上します。

◆ Low-E複層ガラスの採用

特殊な金属膜を使ったLow-Eガラスは、赤外線(熱)や紫外線をカットし、室内の温度上昇を防ぎます。冷房効率が上がるだけでなく、家具や床材の日焼けも抑えられます。

◆ 樹脂サッシや高断熱サッシの導入

熱を通しやすいアルミ製のサッシに比べ、樹脂サッシは断熱性能が高く、室内の熱損失を大幅に軽減します。冷房効率を上げるには、窓ガラスだけでなくサッシの選定も重要です。

◆ 遮熱フィルムの貼付

既存の窓に貼るだけで遮熱・UVカット効果が得られる遮熱フィルムは、比較的低コストで施工できる手軽な対策。採光を確保しつつ、室温上昇を抑えることができます。

 

■家全体を断熱・遮熱の“装備”に

窓の性能を高めることは重要ですが、家全体の断熱性を底上げすることで、さらに快適な住まいが実現します。

◉ 屋根・天井の断熱

夏場、屋根からの直射日光により室温が上昇しやすい2階やロフトスペース。屋根裏や天井にしっかりとした断熱材を入れることで、室温の上昇を抑えることができます。

◉ 外壁の断熱強化

外気温の影響をダイレクトに受ける外壁部分。適切な断熱施工により、室温の安定性が向上し、冷房効率も上がります。

◉ 基礎断熱・床断熱

石川県のように冬も厳しい地域では、夏と冬の両方に備えた基礎からの断熱も効果的です。床下からの冷気や湿気の流入を防ぎ、通年で体にやさしい住まいになります。

まとめ:これからの

夏に強い家を

異常気象による猛暑は今後も続くと予測されています。

平均気温は年々上昇傾向にあり、熱中症のリスクも増加しています。

特に新築住宅を計画する今こそ、断熱・遮熱性能を重視した家づくりが重要です。

暑さや寒さ、災害リスクに強い住宅は、これからの暮らしを守る「安心」の基盤になります。

住み始めてから後悔しないために、「未来の気候を見据えた家づくり」を、いま真剣に考えてみませんか?

 

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