住まいづくり 2026-06

資材費高騰時代に選ぶコンパクト住宅

近年、木材や住宅設備などの資材価格に加え、人件費や物流費も上昇し、新築住宅の建築費は以前より高くなる傾向が続いています。日々スーパーで買う日用品・食料品から値上がりが続いていますが、この流れは建築資材も同様で、コロナ禍前に比較すると約1.3倍程度になっていると言われています。

「理想の家を建てたいけれど、予算とのバランスが難しい…」

そんな声が増える中、注目されているのがコンパクト住宅です。コンパクト住宅とは、単に床面積を小さくする家ではありません。家族の暮らしに本当に必要な広さを見極め、ムダを省きながら快適性を高める住まいの考え方です。国交省から出されている住生活基本計画では、1人当たりの必要面積は25㎡×人数+25㎡となっています。3人であれば約30坪、4人であれば約38坪の計算になります。

「広い家」から「ちょうどいい家」へ

以前は、「家は広いほど良い」という価値観が一般的でした。しかし、ライフスタイルが多様化した現在では、必要以上に広い家は掃除やメンテナンスの手間が増えるだけでなく、冷暖房費などのランニングコストも大きくなります。そこで見直されているのが、「ちょうどいい広さ」という考え方です。

例えば、

・使わない部屋はつくらない

・廊下を減らし、居住スペースを広くする

・収納を必要な場所に効率よく配置する

・家事動線を短くして毎日の負担を減らす

こうした工夫によって、床面積を抑えながらも暮らしやすい住まいを実現できます。

平屋という選択肢も人気

コンパクト住宅とあわせて人気を集めているのが平屋住宅です。ワンフロアで生活が完結する平屋は、階段がないため移動しやすく、子育て世帯からシニア世代まで幅広い世代に支持されています。また、家族との距離が近くなりやすく、家事動線を短く設計しやすいことも魅力です。一方で、同じ延床面積でも2階建てより広い敷地が必要になるケースもあるため、土地の条件に合わせた計画が大切です。

コンパクトな平屋であれば、建築費と土地のバランスを取りやすく、「平屋で暮らしたい」という希望を実現しやすくなる場合もあります。

石川県の家づくりにもメリット

石川県は冬の寒さや雪、湿気の影響を受けやすい地域です。住宅をコンパクトにまとめることで冷暖房効率が高まり、暖房費を抑えやすくなることが期待できます。また、高い断熱性能と組み合わせることで室内の温度差が少なくなり、結露の発生を抑える効果も期待できます。住まいの快適性は、広さだけで決まるものではありません。地域の気候に合った設計や性能を取り入れることが、長く快適に暮らすポイントになります。

浮いた予算を「性能」に

コンパクト住宅の魅力は、建築費を抑えられることだけではありません。床面積を必要な広さにすることで生まれた予算を、

・断熱性能の向上

・耐震性能の強化

・省エネ設備の導入

・収納計画の充実

など、暮らしの満足度を高める部分に充てることができます。「大きな家」よりも、「快適に暮らせる家」を目指すことが、これからの家づくりでは重要になっています。

まとめ|自分たちにちょうどいい住まいを

建築費が上昇している今だからこそ、家づくりは「何坪の家を建てるか」ではなく、「どんな暮らしをしたいか」という視点で考えることが大切です。コンパクト住宅や平屋は、予算を抑えるための妥協ではなく、暮らしやすさや将来の安心まで考えた住まいの選択肢です。限られた予算をどこにかけるかによって、住まいの満足度は大きく変わります。家づくりを検討する際は、広さだけにとらわれず、自分たちにとって本当に必要な住まいの形を考えてみてはいかがでしょうか。

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